シャクヤク開花秘伝!
「立てばシャクヤク」「座っても芍薬」・・・
初夏限定! 「花の宰相」シャクヤクを楽しみ尽くそう!
初夏を彩る花は数あれど、「つぼみ時代」と開花後の麗しいギャップが何とも魅力的なお花、シャクヤク。
品種改良が進み、バリエーション豊かに入手出来るようになってきました。

花形、色あい、香りと、3拍子揃った美しさに魅了される人は数多く(私もその一人)、時期には、まるで熱に浮かされるように、店頭で新しいものが目にとまり次第、あと先考えずに手に入れてしまって、家中シャクヤクだらけ・・・。
家族に「どうするの!?」とたしなめられるのですが、その美貌の前には一同「ははぁ~」とカシズクしかないのであります!
このシャクヤク、ショップではつぼみの状態で売られていることがほとんど。
もちろん、花開いているものも売られていますが、購入してから少しでも長く楽しみたいのであれば、断然、つぼみを入手なさることをオススメします。
なぜかと言えば、開いてしまってからは、花もちが決して良くはないのです。
そして、「つぼみを花開かせる」のが、最大の楽しみだから、なのです!
(・・・これは個人的見解ですので、あしからず)
お花のプロ・花屋さんにとっても「なかなか管理が難しい」と言われているシャクヤク。しかも通年出回るものではありません。旬が限られています。
しかし、一度おそばに置いてしまったが最後、その美しさは、必ずやあなたをトリコにしてしまうことでしょう。
せっかく入手したのですから、その美しさをパーフェクトに楽しみたい! 「目指せ開花率100%」を合い言葉に、私のチャレンジ実践録を公開させていただきます。
その1 最初が肝心!
当たりはずれが多い花材です。いい花を選びましょう。
・・・て、身も蓋もありませんが^^;
価格は、ピンキリですが、1本100円~250円くらい。
新しい品種は高め。
《よい花の見分け方》
・つぼみがある程度大きいもの
あまり小さすぎると、開花の勢いがありません。ピンポン球よりはゴルフボール、を目安に。そして、丸いつぼみから「開くわよ!」というエネルギーをただよわせているものを、慎重に見極めてください。
・茎がしっかりしているもの、つぼみの付けねがガッチリしているもの。
どんな花にも共通しますが、「ずんぐりむっくり」の方が丈夫です。水揚げもいい。

品種が違いますが、右側の方が茎は太いですね。
・葉にも、ツヤがあるもの
等々、全草からみずみずしい勢いを感じさせるものを選んでください。この辺は、何度か買っているうちに、「第6勘」のようなものが研ぎ澄まされてきます。
そして、できれば数種のシャクヤクを扱っているお店を見つけること。
旬の花材に敏感なショップであればあるほど、回転がよく、品質も厳しくチェックしていることが多いようです。
※「青山フラワーマーケット」では、毎年「シャクヤクフェア」を開催。店頭にあでやかなシャクヤクが数種類並びます。

自宅に飾って、長く楽しみたい場合、丈は長い方がいいので、お店ではカットしてもらわずに、そのまま包んでもらうようにしています。
はじめはこんなに長いのです。

《水揚げ》
・「水切り」をする
大抵の切り花に用いられる方法。水中で、茎の切り口を斜めにカットします。
切れ味の良いハサミですぱっとカットしましょう。(写真のハサミはチャチですみません^^;)

※この作業をほぼ毎日行うので、最初の丈はある程度長い方がいいのです。
・葉をカットする
結構な枚数、葉がついていることが多いので、半分くらいにします。
あまり多くついていると、そちらに水分が回ってしまい、花に行き届かなくなってしまうからです。

葉は、「3枚一組」のような感じ。真ん中の一枚をさらにカット。
これで、花にじゅうぶんに水を上げましょう。

・つぼみを「洗う」
シャクヤクのつぼみには、蜜がついていることがあります。
つぼみの表面が、光沢のあるものでコーティングされているように見えたり(マニキュアのトップコートの様な感じ)、触ってみて「ベタッ」とした場合は、水洗いをします。
ボールやシンクなどに水を張り、つぼみを入れてちゃぷちゃぷと洗います。
私も一度、おそるおそるやってみたのですが、あにはからんや、「ネコに小判」ならぬ「シャクヤクに行水」てな感じで、全く問題ありませんでした。
ここまで下準備を行って、はじめて花器にお出ましをいただくことになります。
さらに花器選びにもコツが。
どうやら、「鉄がお呼びでない」ようなのです。金気を嫌います。
鉄製の花器に生けたり、剣山に挿したりすることは、避けた方がよさそうです。
その2 咲くまで手入れ!
最初にきっちり水揚げ処理を行えば、もう折り返し地点まで来たも同然ではありますが、ここで気を抜いてはいけません。
・水は毎日取り替える
・そのつど、花器の内部をキレイに洗う(グラス洗いのブラシを使いましょう)
・毎日水切りを行う
以上の3点は、必須項目といたしまして。
さらなる秘策を伝授!
《つぼみを「モミモミ」する!》
シャクヤクの花びらは、相当な枚数あります(一重咲きのものは除く)。
人気品種「サラ・ベルナール」などは、とくに多弁。
つぼみの中の密度はとっても高く、密着度もすごい。堅くしまっているんです。
水揚げの勢いが弱いと、つぼみの、圧力をはねのけて開花する勢いも弱まりがちなので、「どうもテンション低いな」と感じたら、人為的に力を加えて、開花をうながしてあげます。そう、ちょうど、殻を割り始めたひな鳥に対して、親鳥も外から殻をつついて羽化をうながしてあげる、みたいな感じでしょうか。
人差し指と親指でつぼみをはさんで、軽く押してあげます。つぼみの中に空気を送り込むようなイメージで。あくまで優しく行ってください。

《開きかけてもモミモミ継続!》
めでたく、周辺の花弁が開き始めました!
さあ、もう一息。
「ルーズベルト」など、比較的一枚一枚の花弁が広幅で、切れ込みのないタイプのものは、中心部分がなかなか開きにくい傾向があるようです。
ある程度開いたのに、中心に「おだんご」が残っている・・・という場合は、さらにその中心部を「モミモミ」します。ほぐしてあげているうちに、「パッ」とはじけるように花びらが開いたりするんですよ! これは結構感動します。

その3 咲いてからは
さあ、堪能しましょう!
こんな感じに開けば、もうほぼ完ペキ。充分な美しさを楽しめます。

どうです? キレイでしょ? 直径15センチは優に越えてます。
開くと、馬鹿デカくなります、ほんとに。
場所を取ります。でもキレイなんですの*^^*
順調に進めば、購入から1日~2日で、こんな感じに開花させることが可能。
ちなみに私の場合、開花までの最長記録は6日・・・さすがに心配になりましたよ~。
長持ちさせるには、毎日の「水切り」「水替え」「花器掃除」の3点セットのお手入れを。
「花器掃除」は、水を捨てて、さっとすすぐだけではなく、コップ洗いのブラシやスポンジでごしごし洗うのがベスト。ちょっと洗剤を使っても良いでしょう。ただし、その場合はきちんとすすいでくださいね。
水に、切り花延命剤を入れるのもいいでしょう。
私は、日を追うごとに、水切りの際、長めにカットするようにしています。
たとえば、最初は1センチくらいだとしたら、3日後には3センチにする、という具合。どんどん丈が短くなりますが、再生効果は抜群。思い切って毎日スパスパカットしていきましょう! ゆえに、「最初はグー!」じゃなくて、「最初は長く!」なんですね。
短くなるごとに花器を小さなものに変えて、最終的にはマグカップとか、茶碗なども登場させちゃいます。
環境、そして素材にもよりますが、きちんと手入れをしてあげれば、開花してから4~5日間はじゅうぶんに楽しめます。
草の花の中でも、随一の華やかさを誇る、シャクヤク。
ぜひ、おそばに置いて、その美のオーラを味わってみてください!
ちなみに、「しゃくやくの花言葉」は・・・「はじらい」だそうですよ。ウフフ。